労働生理は「理解すれば安定して点が取れる」科目です。疾患の名前と特徴をセットで覚えることがポイントです。
熱中症の重症度分類
| 重症度 |
旧称 |
主な症状 |
対処 |
| Ⅰ度(軽症) |
熱けいれん・熱失神 |
めまい・失神・筋肉痛・大量発汗 |
涼しい場所で安静・水分補給 |
| Ⅱ度(中等症) |
熱疲労 |
頭痛・吐き気・倦怠感・虚脱感 |
医療機関への搬送を検討 |
| Ⅲ度(重症) |
熱射病 |
意識障害・高体温(40℃超)・多臓器不全 |
直ちに救急搬送・冷却 |
体温調節は視床下部(体温調節中枢)が担います。高温高湿環境では汗が蒸発しにくく、体温が下がりません。
一酸化炭素(CO)中毒
| 項目 |
内容 |
| 特徴 |
無色・無臭(気づきにくい) |
| 発生源 |
不完全燃焼(ガス器具・ストーブ・排気ガス) |
| 中毒のメカニズム |
COがHbと結合しCOHbを形成。酸素の200〜250倍の親和性でHbと結合 |
| 結果 |
COHbは酸素を運べない→組織が酸素不足 |
| 治療 |
新鮮空気または高濃度酸素を吸入させる |
じん肺の特徴
| 特徴 |
内容 |
| 不可逆性 |
一度起きた肺線維化は回復しない |
| 遅発性 |
粉じん作業終了後も進行することがある |
| 代表的な種類 |
珪肺(遊離けい酸)・石綿肺(アスベスト)・溶接工肺 |
| 合併症 |
肺結核・肺がん(石綿肺は中皮腫)・気管支炎 |
管理区分:都道府県労働局長が決定(事業者ではない)
騒音性難聴の特徴
| 特徴 |
内容 |
| 難聴の種類 |
感音性難聴(内耳の障害) |
| 最初に障害される周波数 |
4,000Hz付近(C5 dip) |
| 不可逆性 |
一度損傷した内耳の有毛細胞は回復しない |
| 進行 |
ゆっくり・両側性に進行 |
| TTS |
一時的閾値上昇(騒音暴露後に一時低下するが回復) |
| PTS |
永久的閾値上昇(恒久的な聴力低下) |
酸素欠乏・硫化水素の基準値
| 項目 |
基準値 |
| 酸素欠乏の定義 |
空気中の酸素濃度が18%未満 |
| 硫化水素の規制基準 |
空気中の濃度が10ppm超 |
| 硫化水素の嗅覚麻痺 |
高濃度(150〜200ppm以上)で嗅覚が麻痺し感知できなくなる |
放射線の健康影響
| 区分 |
確定的影響 |
確率的影響 |
| 閾値 |
ある(閾値以上で発生) |
ない(低線量でも確率が上がる) |
| 線量との関係 |
高いほど重症になる |
高いほど発生確率が上がる |
| 代表例 |
白内障・脱毛・不妊 |
がん・白血病(遺伝的影響も) |
単位:吸収線量(Gy・グレイ)、等価線量・実効線量(Sv・シーベルト)
化学物質の体内動態
| 概念 |
内容 |
| 代謝 |
主に肝臓で分解・変換(チトクロームP450) |
| 蓄積 |
脂溶性物質は脂肪組織・骨(鉛)に蓄積 |
| 感作 |
一度ばく露後に過敏反応(アレルギー)が起きる体質変化 |
| 皮膚吸収 |
脂溶性物質は皮膚から吸収される(防毒マスクで防げない) |
疾患の「不可逆性」まとめ
不可逆性(一度なると元に戻らない)の疾患は試験で特に問われます。
- じん肺:肺線維化は回復しない
- 騒音性難聴:内耳の有毛細胞は回復しない
- 振動白ろう:完全回復は困難(早期発見・早期対策が重要)
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