肝臓は化学物質の代謝(解毒)の中心ですが、代謝により毒性が増すケースもあります。これが試験での落とし穴です。
肝臓での代謝の仕組み
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 第1相反応 | チトクロームP450等による酸化・還元・水解 |
| 第2相反応 | グルクロン酸抱合等による水溶性化・排泄促進 |
代謝の2つの方向性
| 方向 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 解毒(無毒化) | 代謝により毒性が低下し排泄されやすくなる | 多くの薬物・有機溶剤 |
| 代謝活性化(毒性増強) | 代謝産物が元の物質より毒性が高くなる | ベンゼン→ベンゼンエポキシド等 |
有機溶剤への適用
- 有機溶剤の多くは肝臓で代謝されて排泄される
- 一部の有機溶剤(四塩化炭素・クロロホルム等)は代謝産物が肝障害を引き起こす
- 慢性ばく露では肝機能障害が重要な健康指標となる
試験で狙われる頻出ポイント
- 「化学物質の代謝は必ず毒性を低下させる」→ 誤り(代謝活性化により毒性が増すものもある)
- 「化学物質の代謝は腎臓で主に行われる」→ 誤り(主に肝臓で行われる)
- 「有機溶剤による肝障害は急性中毒のみ」→ 誤り(慢性ばく露でも肝機能障害が起こる)
- 「代謝されにくい物質は体内に蓄積しやすい」→ 正しい