生物学的モニタリングは、尿や血液中の代謝物を測定して体内への化学物質の取り込み量を評価する方法です。作業環境測定を補完する手段として使われます。
生物学的モニタリングの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 測定対象 | 尿・血液中の代謝物・原物質 |
| 主な用途 | 有機溶剤・金属などの体内取り込み量の評価 |
| 測定例(トルエン) | 尿中の馬尿酸を測定 |
| 測定例(鉛) | 血中鉛濃度・尿中のデルタアミノレブリン酸を測定 |
作業環境測定との比較
| 項目 | 作業環境測定 | 生物学的モニタリング |
|---|---|---|
| 何を測るか | 空気中の有害物濃度 | 体内の代謝物・吸収量 |
| 経路 | 吸入ばく露のみ把握 | 吸入・皮膚吸収を含めた総ばく露を反映 |
| タイミング | 作業中に実施 | 作業後・翌朝等に試料採取 |
| 目的 | 環境の管理状態を把握 | 個人のばく露量を把握 |
生物学的モニタリングの限界
- 個人差(代謝の速さ)が大きい
- 食事・飲酒・薬などが影響することがある
- すべての物質に適切な指標があるわけではない
試験で狙われる頻出ポイント
- 「生物学的モニタリングで皮膚吸収は評価できない」→ 誤り(皮膚吸収も含めた総ばく露を反映できる)
- 「生物学的モニタリングは作業環境測定の代替として使える」→ 誤り(補完する手段であり代替はできない)
- 「全ての有害物質で生物学的モニタリングが確立されている」→ 誤り(物質によって適切な指標がないものもある)
- 「生物学的モニタリングは空気中濃度と常に一致する」→ 誤り(個人差があり必ずしも一致しない)