「有害物の種類によって使う保護具が変わる」という原則を押さえれば、初見の問題にも対応できます。
呼吸用保護具の種類と使用場面
| 保護具 | 対象 | 注意点 |
|---|---|---|
| 防じんマスク | 粒子状物質(粉じん・ヒューム・ミスト) | ガスには無効 |
| 防毒マスク | 有毒ガス・有機蒸気 | 吸収缶の種類を物質に合わせる |
| 送気マスク | 酸素欠乏環境・高濃度有毒ガス | 清浄な空気を外部から供給 |
| 空気呼吸器(SCBA) | 緊急時・火災現場 | 自給式(ボンベの空気) |
| 電動ファン付き防じんマスク(PAPR) | 粉じんが多い環境 | 電動で空気を送る |
防毒マスクの吸収缶
防毒マスクは有害物の種類に合った吸収缶を選ぶ必要があります。
| 吸収缶の種類 | 対象ガス |
|---|---|
| 有機ガス用 | 有機溶剤(トルエン・キシレン等) |
| ハロゲンガス用 | 塩素・臭素等 |
| 一酸化炭素用 | 一酸化炭素 |
| 酸性ガス用 | 塩化水素・硫化水素等 |
| アンモニア用 | アンモニア |
吸収缶は使用限度(破過点)を超えると有害物が通過します。使用時間を記録し定期交換が必要です。
フィットテスト(着用適合性検査)の義務
顔面とマスクの密着度を確認する検査です。密着が不十分だと隙間から有害物が漏れ込みます。
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 定性的フィットテスト | 甘い・苦い等の味覚で漏れを確認 |
| 定量的フィットテスト | 機器でマスク内外の粒子濃度差を測定 |
保護具の優先順位(最重要)
| 優先順位 | 対策 |
|---|---|
| 1位 | 危険有害物の除去・代替 |
| 2位 | 工学的対策(局所排気・密閉化) |
| 3位 | 管理的対策(作業手順・教育) |
| 4位(最後の手段) | 個人用保護具 |
試験で狙われる頻出ポイント
- 「防じんマスクは有毒ガスにも有効」→ 誤り(粒子状物質のみ有効・ガスには防毒マスクが必要)
- 「酸素欠乏環境では防毒マスクで対応できる」→ 誤り(送気マスク・空気呼吸器が必要)
- 「保護具を配備すれば工学的対策は不要」→ 誤り(工学的対策を優先し保護具は補完)
- 「防毒マスクの吸収缶はどの物質にも共通で使える」→ 誤り(物質に合った吸収缶を選ぶ必要がある)
- 「フィットテストは一度実施すれば永久に有効」→ 誤り(体型変化・定期的に再実施が必要)
この記事に関連する過去問を解く
- 令和7年後期 第103問(保護具の選定)
- 令和6年後期 第104問(防じんと防毒の違い)
- オリジナル問題 第56問(フィットテスト)