第二種衛生管理者試験は3科目・30問・試験時間3時間のマークシート試験です。各科目の出題内容と頻出テーマを把握することが、効率的な合格への近道です。
試験の全体構成
| 科目 | 問題数 | 配点 | 試験時間 |
|---|---|---|---|
| 関係法令(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 80点 | |
| 労働衛生(有害業務に係るものを除く) | 10問 | 80点 | |
| 労働生理 | 10問 | 80点 | |
| 合計 | 30問 | 240点 | 3時間 |
合格基準:各科目40%以上(4問以上)かつ合計60%以上(18問以上)
科目免除者(一定の資格保持者)は20問・2時間15分に短縮されます。
科目①:関係法令(10問)
労働安全衛生法とその関連法令の知識を問う科目です。暗記中心で、数値・条件・手続きの正確な記憶が求められます。
主な出題範囲
| テーマ | 具体的な内容 |
|---|---|
| 安全衛生管理体制 | 衛生管理者・産業医・総括安全衛生管理者の選任要件・人数 |
| 衛生委員会 | 設置要件・構成員・開催頻度・議事録の保存期間 |
| 健康診断 | 種類・実施頻度・記録保存期間・事後措置 |
| 作業環境測定 | 測定頻度・記録保存・管理区分 |
| 安全衛生教育 | 種類・対象者・実施時期・記録保存 |
| 労働安全衛生規則 | 事務所の温度・照度・CO₂基準 |
| 面接指導 | 長時間労働者(月80時間超)への面接指導 |
| ストレスチェック | 実施義務・対象・頻度・記録 |
| 妊産婦・年少者 | 就業制限・深夜業禁止 |
出題のクセ
- 「何人以上」「何ヶ月以内ごとに」「何年間保存」という数値の正誤判定が頻出
- 類似した役職(衛生管理者・安全管理者・産業医)の要件を混同させる選択肢が多い
- 法改正後の数値(例:面接指導の対象時間)は出題されやすい
科目②:労働衛生(10問)
職場環境の管理・有害要因への対策に関する技術的知識を問う科目です。設備・測定・化学物質・物理的要因の理解が必要です。
主な出題範囲
| テーマ | 具体的な内容 |
|---|---|
| 作業環境管理 | 局所排気装置の構成・制御風速・管理区分 |
| 作業環境測定 | A測定・B測定の違い・捕集分析法・直接読み取り式 |
| WBGT | 計算式・係数(湿球0.7・黒球0.2/0.3・乾球0.1)・熱中症対策 |
| 騒音 | 等価騒音レベル・A特性・85dB基準・距離減衰 |
| 化学物質管理 | リスクアセスメント・SDS・許容濃度・管理濃度 |
| 保護具 | 防じんマスク・防毒マスク・送気マスクの使い分け |
| 振動 | 手先振動・全身振動・振動白ろう |
| 照明・温熱 | 事務所基準(室温・湿度・照度・CO₂) |
出題のクセ
- WBGTの係数の数値(特に湿球温度が0.7と最大)は必ず出る
- 局所排気装置の構成要素の順番(フード→ダクト→除じん→排風機)が問われる
- 防じんマスクと防毒マスクの使い分け(対象物質の違い)が頻出
科目③:労働生理(10問)
人体の構造・機能と労働が健康に与える影響を問う科目です。中学・高校の生物に近い内容で、暗記より理解が重要です。
主な出題範囲
| テーマ | 具体的な内容 |
|---|---|
| 体温調節 | 体温調節中枢(視床下部)・産熱と放熱のバランス |
| 呼吸・循環 | 肺の仕組み・酸素の運搬・ヘモグロビン |
| 消化・代謝 | 肝臓の解毒機能・化学物質の代謝・蓄積 |
| 感覚・神経 | 視覚・聴覚・疲労の仕組み |
| 筋肉・骨格 | 静的作業と動的作業の違い |
| 疾患 | じん肺・騒音性難聴・振動障害・熱中症の病態 |
| 一酸化炭素中毒 | カルボキシヘモグロビンのメカニズム |
| 酸素欠乏症 | 濃度と症状・硫化水素との関係 |
出題のクセ
- 「不可逆性」がキーワードになる疾患(じん肺・騒音性難聴)の特徴を問う問題が多い
- 一酸化炭素のヘモグロビンへの親和性(酸素の200〜250倍)という数値が頻出
- 確定的影響と確率的影響(放射線)の区別が問われる
科目別の対策優先度
| 科目 | 難易度 | 勉強時間の目安 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 関係法令 | ★★★ | 約24時間(40%) | 数値の暗記量が多い・得点源になりやすい |
| 労働衛生 | ★★★ | 約21時間(35%) | 機械・化学の理解が必要 |
| 労働生理 | ★★ | 約15時間(25%) | 理解すれば安定して得点できる |
試験形式の特徴
| 特徴 | 内容 |
|---|---|
| 選択肢 | 5枝択一(5つの選択肢から1つを選ぶ) |
| 問題の構成 | 「正しいもの」「誤っているもの」が混在する |
| 計算問題 | ほぼ出ない(WBGT・換気量の概念理解程度) |
| 表や図 | 出題あり(作業環境の図、人体の図など) |
まとめ
- 試験は3科目30問・試験時間3時間
- 足切り(各科目40%未満)に注意。苦手科目を作らないことが最重要
- 関係法令は数値の暗記が中心・労働衛生は仕組みの理解・労働生理は病態の特徴がポイント
- 過去問を解くと「同じ数値・同じ構造の問題」が繰り返し出ることがわかる