2024年度(令和6年度)の第二種衛生管理者試験の合格率は49.8%です。受験者39,262人のうち19,546人が合格しました。
国家資格のなかでは合格率が高い部類ですが、裏を返せば約半数が不合格になる試験でもあります。この記事では年度別の合格率推移・合格基準・難易度の実態を数値で解説します。
2024年度(令和6年度)の合格率
| 区分 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第二種衛生管理者 | 39,262人 | 19,546人 | 49.8% |
| 第一種衛生管理者 | 64,911人 | 30,081人 | 46.3% |
第二種は第一種より約3.5ポイント高い合格率です。ただし試験の難易度そのものに大きな差はなく、第二種の方が出題範囲が狭い(有害業務に関する科目がない)ため、対策しやすいことが主な要因です。
年度別合格率の推移(第二種)
| 年度 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 令和6年度(2024) | 39,262人 | 19,546人 | 49.8% |
| 令和5年度(2023) | 約37,000人 | 約18,500人 | 約50% |
| 令和4年度(2022) | 35,199人 | 18,089人 | 51.4% |
| 令和3年度(2021) | 約34,000人 | 約16,800人 | 約49% |
| 令和2年度(2020) | 約29,000人 | 約15,000人 | 約52% |
過去5年の平均合格率は約51〜52% で横ばい推移しています。年によって1〜3ポイント程度変動しますが、大きく下がる年は今のところありません。
注意:安全衛生技術試験協会が公表するのは「受験者に対する合格率」であり、欠席者を含む申込者ベースの合格率はさらに低くなります。
合格基準(合格点)
第二種衛生管理者の合格基準は以下の2条件を両方満たすことです。
| 条件 | 基準 |
|---|---|
| 各科目の正答率 | 40%以上(足切り) |
| 全科目合計の正答率 | 60%以上 |
科目別の合格ラインを問題数で換算
| 科目 | 問題数 | 足切りライン(40%) | 合格ライン(60%) |
|---|---|---|---|
| 関係法令 | 10問 | 4問以上 | 6問以上 |
| 労働衛生 | 10問 | 4問以上 | 6問以上 |
| 労働生理 | 10問 | 4問以上 | 6問以上 |
| 合計 | 30問 | 各科目4問以上 | 18問以上 |
合計30問中18問(60%)以上の正解が必要ですが、1科目でも3問以下(40%未満)なら他の科目が満点でも不合格になります。苦手科目を放置する勉強法は危険です。
難易度の実態
他の国家資格との比較
| 資格名 | 合格率 | 難易度の目安 |
|---|---|---|
| 普通自動車免許(学科) | 約70% | 低い |
| 日商簿記3級 | 約40〜50% | 低〜中 |
| 第二種衛生管理者 | 約50% | 低〜中 |
| 宅地建物取引士(宅建) | 約15〜17% | 中 |
| 社会保険労務士 | 約6〜7% | 高い |
難易度は宅建より明らかに低く、簿記3級と同程度です。ただし、「出題範囲が広い」「暗記すべき数値が多い」「足切りがある」という特徴から、ノー勉での合格はほぼ不可能です。
合格率50%の正しい読み方
合格率50%を「2人に1人が合格できる簡単な試験」と誤解するのは危険です。受験者の多くは以下の特徴があります。
- 会社からの指示で受験しているため、動機づけが低い層が含まれる
- 実務経験が必須な受験資格のため、ある程度の基礎知識がある層が受験している
- 同じ試験に複数回チャレンジしている人が一定数含まれる
つまり「準備不足のまま受験した人を含む合格率が50%」であり、しっかり準備した人の合格率はより高いと考えられます。
何回も落ちるのはなぜか
不合格になりやすいパターンは主に3つです。
① 科目の偏りによる足切り
労働生理(人体の仕組み)を軽視して関係法令だけ勉強するケースが多く、労働生理で足切りになります。
② 過去問の丸暗記に頼りすぎる
近年は過去問をそのまま出す割合が減り、数値・条件を変えた応用問題が増えています。意味を理解せずに暗記するだけでは対応できません。
③ 試験間隔が短く油断する
月3〜4回試験があるため「失敗してもすぐ受け直せる」という意識になりやすく、準備が甘くなります。
合格に必要な勉強時間
一般的な目安は約60時間です。1日1時間勉強すると約2ヶ月で合格ラインに達します。
ただし以下の条件で変わります。
| 条件 | 目安時間 |
|---|---|
| 業務で衛生管理に関わっている | 30〜40時間 |
| 関連知識なし・初学者 | 60〜80時間 |
| 法令知識がある(社労士経験等) | 20〜30時間 |
よくある質問
Q. 合格率は毎年大きく変わりますか?
過去5年で49〜52%の範囲に収まっており、急激に難化する可能性は低いです。ただし法改正による新しい問題の出題は増える傾向にあります。
Q. 一発合格は難しいですか?
しっかり60時間程度の対策をすれば、一発合格は十分可能です。合格者の多くは「2〜3ヶ月の計画的な学習」で合格しています。
Q. 第一種と第二種、どちらが難しいですか?
合格率だけ見ると第一種(46.3%)の方が低いですが、難問が増えるというより出題範囲が広がる(有害業務に関する科目が追加)点が主な違いです。
まとめ
- 2024年度の合格率は49.8%(受験者39,262人)
- 合格基準は各科目40%以上かつ合計60%以上の2条件
- 30問中18問以上正解が必要(かつ各科目4問以上)
- 難易度は宅建より低く、60時間・2ヶ月の対策で一発合格が狙える水準
- 不合格の主因は「科目の偏り」と「過去問丸暗記への過信」